骨盤臓器脱とは、子宮や膀胱、直腸などの骨盤内にある臓器が膣から下垂し出てくる病気の総称です。
骨盤臓器脱症状は、下記のようなものがあります。
・おなかのの中が下がった感じで、気持ち悪い
・膣のところにピンポン球のようなものを触れる
・股間に何か挟まっている感じ
・座ると、陰部のあたりで何か押しこまれる感じ
骨盤臓器脱は聞きなれない名前かもしれませんが、命を脅かす病気ではないので、安心ください。
また、非常に多い病気でスウェーデンでは出産経験者の44%に骨盤臓器脱が認められると報告されており、
ありふれた病気とも言えます。
骨盤臓器脱では、どの臓器が下垂しているかで、起こりやすい症状が異なります。
膀胱:頻尿や尿もれなどの排尿トラブル
直腸:便秘や残便感
子宮:陰部や膣部の違和感
骨盤臓器脱発症年齢は
一般的に70代以降に出やすいのですが、40~50代でも初期症状がある人は少なくありません。
特に経膣分娩で難産だった人や出産回数の多かった人は出産時に、骨盤内の臓器をハンモックのように
支えている骨盤底筋が傷んでいる場合も多いですし、介護や重いものを持ち上げる仕事についている人も
若くして症状が出るリスクが高まります。
治療、受診の時期
骨盤臓器脱は、直接命にかかわることは少ない、生活の質を左右するQOL疾患です。
股間に異物感があっても、あまり気にならない人は、すぐに治療する必要はありません。
「気になる」「痛みがある」「歩きにくい」など困ったら受診するのが基本です。
ただ、排尿困難が強い場合は、早めに受診することをお勧めします。
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